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香川 裕之*; 小井 衛; 和田 雄作; 長嶺 多加志*; 永田 三郎*
PNC TN9410 91-132, 85 Pages, 1991/06
高速大型炉の蒸気発生器の候補材として有力視されている9Cr系鋼の高温破壊靭性試験を、昭和62年度より3ヵ年計画で実施している。この一連の試験研究では、Mod.9Cr-1Mo鋼、9Cr-2Mo鋼および9Cr-1Mo-V-Nb鋼を供試材として、室温から600度Cの温度範囲で、J積分をベースとした破壊靭性試験が実施されている。第1年度では、Rカーブ法および除荷コンプライアンス法を用いた高温破壊靭性試験方法が確立され、Mod.9Cr-1Mo鋼の高温破壊靭性データが取得された。第2年度では、9Cr-2Mo鋼と9Cr-1Mo-V-Nb鋼およびこれら3鋼種の5000時間時効材の破壊靭性試験が実施されるとともに、破壊靭性値に影響をおよぼすいくつかの因子が抽出された。本報告は、この第2年度の成果をとりまとめたものである。第2年度までの成果を踏まえ、第3年度では、厚肉厚材と溶接部の破壊靭性試験を実施するとともに、破壊靭性値に及ぼすき裂方向の影響についても検討を加える予定である。